私はバックストラップの靴とピンヒールの靴を選んで彼女の待つ試着用の椅子のところまで持って行った。彼女は待ちきれないと言った様子で靴を片方脱いでいた。
「こちらでよろしいでしょうか?」先ほどの店員が運悪く近寄ってきて話しかけられた。「あ、あの試着をしたいので・・」と言ってみどり様の方を向いて言った。「あ、お連れの方ですか失礼しました。それでは私が合わせましょう」「・・・・いえ、あの私がやりますので・・・」
そう言ってふりきり椅子の前に2足を置き、また膝をついた。「お待たせして申し訳ございません」「そうね・・」そしてまたさっきの店員が来て「お客様、お合わせ致しましょうか?」今度はみどり様に向って話しかけた。「ありがとう。でもいいんですの・・付人の仕事ですから・・」そしてまた店員は私の方を見たのでとっさに「あ、あの足を傷つけたら大変なので・・・あの・・この方はモデルなんです・・ですかた私にさせて下さい・・」「そうですか。それではお決まりになりましたらお申し付け下さい」そう言って少し下がって行った。私のおどおどした態度にみどり様は満足したのかにっこり笑って。「早く履かせなさい。大切に扱いなさいよ傷つけないようにね!ふふ」「はい」私は急いで片方ずつバックストラップのヒール靴をお履かせした。そして手を抜こうとした瞬間彼女は私の両手を踏みしめた。ああ、こんなところで・・誰かに見られたら・・恥ずかしい・・お願いです女御主人様・・許して・・・心の中で叫んでいた。ほんの数秒だったがどうしようもなく長い時間に感じられた。「あ、ごめんなさい。踏んじゃった?」「いえ、大丈夫です。」私は平静を装っていたが内心はそうではなかった。
「どう、似合うかしら?」「はい、とても美しいと思います」私は彼女のかかとのラインの美しさに見とれていた。
コメント
ああ、ステキですねぇ。女性にハイヒールを自分の手ではかせること自体が、手が震えるほどに感じるのに、そのうえ、いたずらっぽく、そのヒールで、踏んでいただけるなんて、頭、真っ白になりますです。
女性の足ってホントにきれいですよね~。
間近に見られる一瞬はなにものにも変えがたいです。
土踏まずから、かかとに至るラインは神の御業ですよ。
ホントに。
あ~ちょっと想像してしまいました~(汗