「私達も、このサークルの会員なのよ、アルバイトでここで受付みたいな事をしてるけどね」
「そうそう、お前もここの会員になったのよね？」
「はい・・登録を致しました・・」
「という事は、所属男性は所属女性様の完全なる奴隷として使用される・・分かってるわよね？」
「はい絵美様」
絵美様と名乗られた女性は、芹奈様よりも若い女性で学生とも見えるが、その顔立ちは可愛さの中に残酷さが見え隠れする、マゾ好みの女性だ。
「今から、虐めてみようかな？」
「残念でした、このマゾ、紗里奈さんに呼び出されたみたいよ、しかも今日の紗里奈さん完全武装っていう感じだった」
「へえ、じゃあ無理ね、でも耐えられるかな～、もしかしてお医者さんも来てるの、今日？」
「来てるわよ、待機してる。」
「ふーん、久しぶりね、紗里奈さんが会員相手にマジになるの・・ふふ、かわいそうにね、新入りさん」
その言葉に怯えて、舌が止まる。
「何してんのよ？しっかり舐めろ！」
顔を蹴られて、すかさず謝る。
「申し訳ございません・・芹奈様」
「そろそろ連れて行ったほうがいいんじゃない？」
「そうね、ほら、行くわよ、6番！」
リードを引かれ、四つん這いで廊下を奥へと進んで行く。
マゾなら、憧れの状況であるが・・
しばらくすると謁見室と書かれた部屋の前で止まる。
重厚なドアを開けて、芹奈様が中に入る、
「6番、連れてきました」
「ご苦労様、芹奈さん。中に入れて、もう戻っていいわ」
聞き覚えのある声・・紗里奈様だ。
「さあ、6番。あそこで土下座よ！」
顔を上げて見回すと、部屋の中には何もなく、一段高いフロアに豪華な椅子があり、その椅子に紗里奈様が座られている。
その前に四つん這いで進んで土下座する。
ドアが閉まる音がしたので、芹奈様は出ていかれたのだろう・・・
一段高い場所におられる紗里奈様に土下座すると、お履きになられているハイヒールの靴底よりもわたしの頭は低くなる。
「さ、紗里奈様・・御呼び出し・・ありがとうございます・・」
「ふーん、それだけ？」
「い。いえ。その・・偽りを申し上げた事、申しわけなく思っています・・」
「申しわけなく？お前の狙いは何？わたしを脅そうとでもしたの？」
「いえ、この会の真実が知りたくて・・・その・・」
「はっきりしなさいよ！」
靴で床をドンと踏みつけて、迫る紗里奈様。
「も、申し訳ございません・・私の名前が使われていたもので、心配になって・・その確認に・・」
「じゃあ、何で正直に名乗らないのよ？わたしは男にそうやって騙されるのが一番嫌いなの！」
「お許し下さいませ・・わたくしめがあさはかでした・・」
「それで、どうしたいの、わたしを訴える？」
「いえ、そんな。どうかお許し下さいませ・・」
「確かに確認しないでお前の名前を使ってしまった事はわたしのミスよ、それは謝るわ。でもだからと言って名前を偽ってまでわたしを騙す事が許されるのかしら？」
「い・・いえ・・申し訳ございませんでした・・」
とにかく謝るしかない。
「しかもこのサークルの事を、詳しく聞き出したりして、この会が秘密厳守だっていう事、伝えたわよね？」
「はい・・もちろん秘密は・・厳守致します・・どうしたらお許し戴けますでしょうか？」
その時、今日初めて紗里奈様の顔を見上げた・・そのお顔は前回拝見した表情から一変していた。
怖い・・・正直そう思ったのだった。
私の顔を睨みながら・・
「お前、今の立場分かってるの？お前はすでに会員登録してるわよね。所属男性は所属女性様の完全なる奴隷、つまりお前はすでに私の奴隷なのよ」
「はい・・ありがとうございます」
土下座したその頭に靴底が乗る。
「今から私が言うのは命令よ、良いわね？」
「はい・・紗里奈様」
「今日からお前をこの会の広告塔として使用する事にした、お前が私に仕えている写真とお前の推薦文をサイトのTOPに掲載して、信用性を高めるの」
「写真を・・」
「もちろん顔がバッッチリと写っているものをね」
「では、361名の会員女性様以外にも？」
「そうねぇ、会に興味をもった女性が見るかもね。それに女性会員数はもう400人を超えているのよ」
「そ、そんなに？ですか・・」
「ＳＬＡＶＥ ＳＨＩＰに会員が参加してから、海外の登録者が増えたの、日本在住のアジア系女性や留学生などももね。もちろん、男性会員・・奴隷も増えたけど・・」
「どうしても・・写真も・・ですか？」
「言ったでしょう。これは命令だって！」
「・・・」
「まだあるわよ、今日から3か月、お前はこの館に住み込んで女性会員の相手をさせるから！」
