そしてみどり様は机の鐘を取って軽く振った。「チリン、チリン」という高い音がして隣の部屋から紀代美が入ってきた。「はい、はい。お客様、如何でした?」私は相変わらずみどり様の前で頭を床につけて土下座を続けていた。・・・・やはりこの姿勢人に見られるのはちょっと恥ずかしい・・・・最初にも見られていたのだが隣の部屋でやりとりを聞かれていたと思うと恥ずかしさで顔が赤面した。
「これ、いただいていきますわ」まるで物を買うようにみどり様は言った。「ありがとうございます。5号、よかったわねぇ。買っていただけるって。ちゃんとお礼言いなさい!」「はい、紀代美様」「みどり様、私目のような未熟な奴隷をお買い上げいただきありがとうございます。一生懸命お仕えさせていただきます。どうぞ末永くお使い下さいませ」
「そう。がんばって仕えなさい。お礼のキスは?」「はい、お礼のキスをさせていただきます」

わたしは再び、みどり様のハイヒールの先に唇をつけた。そして「ありがとうございます。女御主人様」そう言ってまた土下座した。「この方にもお礼をしたら?彼女がいなかったらお前は私に会えなかったでしょう?」そう紀代美にうながした。私は頭をあげて紀代美の方を見た。「そうかもしれませんね。私は二人の縁結びをしたんですものねぇ」そう言って私の方に足をすっと出した。

黒のサンダルに黒のストッキングの足が私の目に映った。「さぁ。いいわよ。5号」体を右方向にずらし少し前に出ていき、サンダルから出ているストッキングのつま先にキスをした。
「ありがとうございました。紀代美様」「なんだか、くすぐったい感じね。でも気持ちいいわねぇ」

「それで、おいくらですのこれは?」「あ、すいません。当会では一応、紹介料として3万円戴くことになっています。後は本人と話し合って決めて下さい」「あら、そうですの?本人と・・・そうですか。わかりました。」「それでは、こちらへどうぞ。5号、お前は早く服を着て用意しなさい。」そう言って紀代美はみどり様を連れて隣の部屋へ移動した。私はようやく頭を上げ赤くなった額をこすりながらこの部屋を出て洗面所に着替えに向った。こうして私の初めての面接試験は終わった。時間にすると十数分程度だったが私には1時間以上に感じられた。